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早めの対応が肝心 アルツハイマー型認知症の初期症状を見逃さないために

認知症見守り

アルツハイマー型認知症の症状とは?

いまや、国民的な関心事ともいえる高齢者の認知症。「家族や自分が認知症になったら、どうしよう…?」と不安に感じている人も多いかもしれません。
ただ心配するよりも、あらかじめその症状について知っておけば、もし認知症を発症した場合でも適切な治療やケアにつながりやすくなります。

実は、認知症には、原因になる疾患により、いくつかのタイプがあります。その中でも特に患者数が多いのが、アルツハイマー型認知症です。アルツハイマー型認知症の症状はゆるやかに進行し、時間とともに悪化していきます。

また、その症状には「中核症状」と「周辺症状」の2種類があります。中核症状とは、脳が萎縮することによって起こる記憶や見当識、実行機能についての障害です。周辺症状は、行動症状とも呼ばれ、中核症状を背景に本人の性格や環境要因などにより生じるもので、症状のあらわれ方は個人差が大きく、症状がほとんど見られない人もいます。

認知症になるリスクは誰にでもあり、特にアルツハイマー型認知症のケアでは初期対応が非常に重要になります。もしもの場合に早めに適切なケアができるよう、アルツハイマー型認知症の症状について知っておきましょう。
(出典:厚生労働省:政策レポート「認知症を理解する」による)

アルツハイマー型認知症の進行と症状の変化

アルツハイマー型認知症の進行のスピードは人により異なりますが、おおむね次のような段階を経て症状が変化していきます。

・ごく初期
発症の前期の軽度認知障害(MCI)と呼ばれる段階で、本格的な発症の10年以上前からこの状態が続くケースもあり、家族や同僚など身近な人が本人のこれまでとは違う様子に気づくこともあります。物忘れや大切なものを失くしたり、置き忘れるといった中核症状が見られ、人によっては、不安や抑うつ状態になるなどの周辺症状が起きます。

・初期
中核症状として、新しい出来事や経験を覚えられなくなる記憶障害、複雑な作業や暗算などに支障をきたす実行機能障害、日付や時間がわからなくなる見当識障害が起きるようになります。周辺症状としては、無気力、外出や人づき合いがおっくうになるといった行動の変化や、物を盗まれたという妄想が見られることがあります。

・中期
中核症状の記憶や見当識の障害が進み、数年から数十年にわたる期間の記憶が抜け落ちたり、日時や曜日、季節、自分が誰か、いまどこにいるのかわからなくなったりします。また、実行機能についても、簡単な暗算や作業もむずかしくなります。周辺症状には、迷子になる、徘徊をする、落ち着きがなく興奮しやすい、鏡に映った自分がわからない、といったものがあります。季節や状況に合った服装を選ぶ上では誰かの手助けが必要ですが、食事や排泄は自立しています。日常生活での部分的なサポートが必要な段階です。

・末期
発症から10年以上経過すると、中核症状の記憶障害が進み、直近の出来事や身の回りの環境について認識できず、家族や介護スタッフの名前を忘れることも。人格が大きく変わったり、妄想や幻覚、徘徊などの行動症状が見られることもあります。この段階になると、食事や着替え、排泄など日常生活全般にわたりサポートが必要です。さらに、症状が進むと、寝たきりで会話もできなくなります。

(出典:Alzheimers Association 「認知症とは“段階”」による)

アルツハイマー型認知症は進行を遅らせることができる

このような症状の進み方を見ると、アルツハイマー型認知症は深刻な病気に思えますね。しかし、発症した人すべてが末期の状態まで進行するとは限りません。また上記の進行段階での年数は、あくまでも目安です。

この病気は早期に発見し適切な治療を始めれば、進行を大幅に遅らせることができ、長年にわたってごく初期や初期の段階で日々生活をしている人もいます。したがって、できるだけ早い段階で初期症状を抑えることが何よりも重要なのです。

さらに、近年、アルツハイマー型認知症の原因も解明され、予防法もわかってきました。アルツハイマー型認知症の予防については、こちらも併せてお読みください。

アルツハイマー型認知症の予防法を知って不安を減らそう

初期症状を見逃さないために センサーシステムの活用を

では、アルツハイマー型認知症の早期発見のために、その初期症状について再度確認しておきましょう。
まず、注意したい症状は「物忘れ」。他のタイプの認知症と比べても、アルツハイマー型認知症ではごく初期から物忘れが起きるといわれています。加えて、お気づきかもしれませんが、「抑うつ状態」や「無気力、引っ込み思案」といった意欲の低下もごく初期、初期の段階で見られることがあります。

高齢者のいる家庭では、日常的にこうした症状に注意してあげることが大切です。とはいえ、最近は一人暮らしの高齢者も少なくありません。そうした場合、離れて暮らす家族は、どのように見守ればいいのでしょう?

そこで、頼りになるのがセンサーによる見守りシステムです。
「いまイルモ」は、見守られる高齢者の動きやその居室などの温度、照度、湿度などをセンサーが感知し、そのデータをリアルタイムで、もしくは一定期間の履歴として、見守る人のパソコンやスマホに送信するシステムです。離れて暮らす家族はこのデータを見ることで、定期的な通院や習い事などの日時なのに出かけていない、外出や来客の機会が減っているなど、「物忘れ」や「意欲の低下」につながる行動の変化が把握できます。

アルツハイマー型認知症は早めの対応が肝心です。症状についての知識とセンサーの「目」で早期発見につとめましょう。
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