高齢者の「安否確認」で大切なこととは? 健康・生活・孤立リスクを総合的に考える
安否確認

高齢者の安否確認でおさえておきたいこと
超高齢社会と呼ばれる現代、2024年の調査によると、65歳以上の人がいる世帯のうち、高齢者の単身世帯が約33%、夫婦だけの高齢者世帯も約32%であることがわかりました。高齢者がいる世帯の3分の2近くを高齢者のみの世帯が占めており、子や孫がいても多くは離れて暮らしているようです。
そこで欠かせないのが、子ども世代と離れて暮らす高齢家族の「安否確認」です。
ただし高齢者の安否確認といっても、ただ生存を確認できればいいというわけではありません。高齢者の日常生活に潜むさまざまなリスクを知ったうえで、健康状態や生活環境、社会的なつながりに変化が起きていないかを継続的に見守る必要があります。
骨折やヒートショック、感染症といった突然のケガや病気のほかに、例えば、認知症の初期症状や孤独・孤立による心身の不調などが考えられます。少しずつ進行していく心身の不調のケースは、本人も周囲も気づきにくいことが多いものです。特に一人暮らしの高齢者では、小さな異変が重大な事故や孤独死につながるケースも少なくありません。
高齢者が生活していくうえでの主なリスクを整理し、日常生活の中で異変のサインを見逃さないための見守りのポイントを解説します。
高齢者が特に注意するべき健康リスクとは?

若い世代ではさほど大きなリスクとならない病気やケガであっても、高齢者の場合は重症化したり、生命の危険につながったりする可能性が高くなります。
高齢者が注意すべき健康トラブルとしては、次の4つがあげられます。
・骨折
高齢者がいる家庭内で起こる事故として多く発生しているのが骨折です。
筋力や骨密度、平衡感覚は加齢とともに低下するため、家の中にあるわずかな段差につまずいて転倒し、骨折につながるケースがみられます。高齢者の骨折は回復に時間がかかり、場合によっては寝たきりにつながるおそれもあります。
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▼高齢者の骨折 入院期間はどれくらい? 骨粗鬆症への対策は?
・ヒートショック
寒い時期の入浴などで、急激な温度変化から血圧が大きく変動して起こるのがヒートショックです。ヒートショックは、心筋梗塞や脳卒中、溺水、突然死など、重篤な事態を招くことも少なくありません。
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▼ヒートショックの危険性とは! 高齢者の朝風呂は良くないのか?
・帯状疱疹
過去にかかった水疱瘡のウイルスは、普段から体内に潜伏しています。免疫が低下した際にこのウイルスが再活性化することで発症するのが帯状疱疹です。免疫は加齢とともに低下していくため、高齢者は帯状疱疹の発症リスクだけでなく重症化リスクも高く、激しい痛みをともなう後遺症が残る場合もあります。
重症化や後遺症を防ぐには、症状に気づいた早い段階で医療機関を受診しましょう。
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▼水疱瘡ウイルスが引き起こす帯状疱疹に要注意! 高齢者はワクチンによる予防の検討を
・認知症
認知症は、高齢者本人のQOL(生活の質)を低下させるだけでなく、家族など周囲の人にも大きな介護負担を強いるものです。認知症のリスクは高齢になるほど高まります。
認知症の症状は徐々に進行しますが、初期の段階で治療につなげられれば進行は多少遅らせられるといわれています。
認知症の進行にいち早く気づくためにも、日常生活での会話や行動の中で見られる小さな変化に注意を払うことが重要です。
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▼簡易版認知症チェック!認知症の初期症状?それともただの物忘れ?
▼認知症になれば必ず見当識障害が起きる? せん妄との違いと対応の仕方
このように、高齢者の健康トラブルはいずれも早期発見・早期受診が望ましく、日常的な安否確認が大きなポイントとなります。これらのケガや病気にともなう特徴的な体調変化や症状への理解を深め、高齢者の行動や生活環境を把握できるセンサーやカメラなどの見守り機器を活用することで、高齢者のQOLを保った生活のサポートができるでしょう。
生活環境を見直して健康トラブルに対処を
高齢者の健康トラブルは早期発見が重要とはいえ、未然に防げるならそれに越したことはありません。少しでも健康的な生活が長く続けられるよう、生活環境を整備・改善しておきましょう。
例えば、高齢者の骨折の多くは住宅内での転倒や転落で起こるため、家の中をバリアフリー化するという選択肢があります。
また、冬期にはトイレや浴室などに暖房器具を置くなどして家の中の寒暖差を小さくしましょう。
さらに帯状疱疹はワクチンがあります。生ワクチンの場合には接種後1年時点で6割程度の予防効果があると報告されており、高齢者の接種が推奨されています。
高齢者の見守りには、このような高齢者の生活環境をチェックするとともに、話し会う機会を定期的に持つことも重要といえるでしょう。
孤立リスクにも注意 認知症との関係は?
離れて暮らす高齢家族の生活環境を把握することは、社会的孤立を防ぎ、認知症の早期発見にも役立ちます。特に一人で暮らす高齢者は生活習慣が乱れやすく、人づきあいが減ったりして認知症につながるというケースもあります。さらに社会的孤立が進めば、孤独死という結果につながることも考えられます。
したがって、地域で孤立しないよう近隣コミュニティのイベントやサークルなどへの参加をうながしてみるのもひとつの方法です。
多くの自治体や民間団体が一人暮らしの高齢者の支援や孤立対策を行なっています。高齢者本人が暮らす地域でどのようなサービスや支援が利用できるのか調べ、連携するとよいでしょう。
さらにセンサーなどの見守り機器も生活の変化を確認するのに役立ちます。「きちんと食事がとれているか」「家事や身の回りのことができているか」などの細かな変化を見逃さず、高齢者が住み慣れた場所で自分らしい暮らしをおくれるよう、見守りたいものです。
人の動きに反応する人感センサーと照度センサーを組み合わせた「いまイルモ」では、プライバシーに配慮した、きめ細かい見守りが実現可能です。見守る側はインターネットやモバイル回線などを通し、パソコンやスマホなどでいつでもどこからでも対象者の様子を確認でき、離れて暮らす家族による安否確認にも適しています。
*高齢者の一人暮らし、孤立対策について詳しくはこちらの記事もご覧ください。
▼一人暮らしは寂しい? 生きがいと認知症予防になる活動を
▼孤独死をなくしたい! 官民あげての孤独死・孤立死対策とは
▼高齢者の一人暮らしへの自治体の支援、どんなものがある?
高齢者の安否確認では、日常生活や生活環境におけるリスクを整理し、日常的・継続的に見守っていくことが重要になります。自治体などによるサービスや見守り機器などを活用し、きめ細かい安否確認を実現しましょう。
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