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熱中症が原因? 白内障リスクが4倍に? 暑さを感じにくい高齢者、センサーで見守りを

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熱中症になると、白内障リスクが増大

この夏は記録的な暑さが続き、例年にも増して熱中症への警戒が呼びかけられています。
高齢者は熱中症になりやすいため特に注意が必要ですが、ここにきて熱中症に関する新しい研究結果が注目を集めています。
その研究結果とは、熱中症にかかった人は白内障の発症リスクが高いというものです。

白内障は高齢者に多い目の病気で、年齢が上がるほど発症リスクも高まり、白内障が進むと視力が低下します。視力の低下はQOLの低下に直結するため、進行の度合いにより日常生活に支障がある場合は手術の検討も必要になります。

熱中症の後遺症は他にもあるので、重症化しやすい高齢者はしっかりと熱中症対策をするべきです。しかしながら、高齢者は寒暖差を感じにくく、自分で熱中症の危険性に気づきにくいといった特徴があるので、熱中症を予防していく上で周囲の配慮が必要になるでしょう。

そこで、今回は白内障とはどのような病気か、また、熱中症が白内障リスクを高めるメカニズムについて解説し、高齢者の熱中症予防のための見守りについて考えます。

白内障とは? 発症のメカニズムと原因

まず、白内障とはどのような病気なのでしょうか?
人間の目の中には、カメラのレンズのように外部からの光を集めて屈折させ、焦点を合わせる役割をする水晶体という組織があります。この機能により網膜に像が結ばれ、私たちはものを見ることができます。水晶体は、本来光を通す透明なものでありますが、なんらかの原因でこの水晶体が白く濁るのが白内障です。 水晶体が濁ると光をスムーズに通すことができなくなったり、光の乱反射により網膜にきれいな像が映せなくなるためものが見えづらくなります。この状態になると視力が低下するわけですが、白内障そのものは目の充血や痛みはともないません。
次の症状があれば、白内障が疑われます。

・目がかすむ、ぼやける
・光がまぶしく感じる、明るい場所で見づらい
・視界が暗く感じる
・ものがダブって見える
・視力が落ちた、メガネがあわなくなった

白内障の主な原因は加齢で、高齢になるほど患者数は増加し、年代別の有病率は50歳代では約8%なのに対し、60歳代では約40%、70歳以上では80%を超えています。
白内障の治療法は、点眼薬による薬物療法と外科手術になります。生活に不便がない軽度の段階であれば薬物療法を行いますが、これは病気の進行を遅らせるだけで視力の回復は見込めません。日常生活に支障をきたすほど進行した場合には手術が行われ、近年では人工の眼内レンズを入れる方法が一般的です。

熱中症が白内障リスクを悪化させる理由

金沢医科大学の最新の研究によると、熱中症になったことがある人はそうでない人と比較すると、5年以内に白内障になる可能性がおよそ4倍高くなることがわかりました。
その理由はそもそもの白内障発症のメカニズムに関係します。
人間の目の水晶体の内部にはタンパク質がありますが、このタンパク質が変質して固まったあと水晶体の濁りとなり、白内障を発症します。
タンパク質はもともと熱に弱く、熱中症になると体温が上がることで眼球の温度も上がり、水晶体の中のタンパク質が変質して、元の状態に戻らなくなってしまうのです。
熱中症にならないためには暑い環境を避け、体を冷やすなど体温を上げないようにするのが基本ですが、目を冷やすことも重要になります。

多くの高齢者が発症するといわれる白内障ですが、長寿化の今、老後のQOLを長く保つには発症する時期をできるだけ先送りしたいものです。そのためのカギとなるのが熱中症予防です。

温度・湿度の管理と見守りで熱中症を予防する

紫外線もまた、白内障の原因になるといわれています。紫外線の強い夏場の外出では帽子や日傘、サングラスを活用して紫外線を避けるようにしましょう。
紫外線対策は熱中症予防にもなります。加えて、こまめな水分補給や適度な休憩が、屋内外での熱中症対策の基本です。

さらに、暑さを感じにくい高齢者のために、室内の温度や湿度の管理が重要になります。
熱中症は高温多湿の環境で発生します。自宅など、高齢者が日常的に過ごす場所ではエアコンや除湿器を積極的に活用して、温度計と湿度計を設置し室温28度・湿度40〜60%を目安に保つようにしましょう。

この場合、大切なのがエアコンの設定温度だけでなく、実際に温度計や湿度計の数値を目で見て確認することです。
高齢者本人が自分で管理するのがむずかしい場合は周囲の家族による配慮が必要になりますが、特に心配なのが一人暮らしの高齢者のケースではないでしょうか。 そのような場合におすすめなのが、センサーによる見守りシステムの活用です。
高齢者を見守るIT製品「いまイルモ」は、複合センサーにより温度や湿度、人の動きなど、見守り対象者の周囲の環境をモニターします。工事不要で見守り対象者のお宅に設置できるため、見守る側は24時間いつでもどこからでもスマホやパソコンなどでチェックができます。これなら、離れて暮らしている高齢の家族の生活環境の管理が可能です。

白内障以外にも熱中症の後遺症として、認知機能の低下や心疾患につながるおそれもあります。
高齢者が熱中症になった場合、生命の危険をともなうことが少なくありません。
熱中症リスクから高齢者を守るには温度や湿度の管理が有効ですが、それには周囲の人による配慮も大切です。「いまイルモ」はそのお手伝いをいたします。


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