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介護施設でセンサーが活躍! ナースコールと連動! プライバシーの不安なし

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見守りは施設選びの大事なポイント

老人ホームなど介護施設への入所を検討している高齢者やその家族にとって気になることのひとつが見守りではないでしょうか? 施設では介護スタッフの見守りがつねにあることで入所者は安心して暮らせますが、よく聞こえてくるのが慢性的な介護スタッフの不足です。スタッフ不足により見守りが手薄になるのを補う有力な解決策と期待されているのが、インターネットの技術を使ったIoTによる見守りシステムです。
とはいえ、これから入所を考えている高齢者のなかには、介護施設の最新鋭の見守りシステムについて「プライバシーへの配慮はどうなの?」といった疑問を持つ人もいるかもしれません。そこで、今回は、介護施設における、プライバシーにも配慮されたセンサーによる見守りとナースコールとの連動でさらに高度になったIoT見守りシステムについてお伝えします。

介護施設での見守りの課題は

通常、見守りといえば、安全面や健康面で異常がないか目配りするといったことですが、介護施設における見守りはもう少し踏み込んだ意味になります。施設での見守りとは、介護スタッフが介護を要する人のそばで体には触れないようにしながら、要介護者本人の言動や状況を観察し、必要に応じていつでも手助けができるようにすることです。施設の入所者は同じ要介護度の人でも一人ひとり心身の状態が異なりますから、それぞれの入所者の状態を把握したうえで24時間観察することが施設には求められます。こうした手厚い見守りがあることが、入所者が安心安全に暮らしていくことの基本となります。 しかしながら、少子高齢社会が続き高齢者人口が増える一方なのに対し、労働人口は減り続け、介護業界では慢性的な労働力不足やスタッフの過剰労働が問題となっています。そこで、介護スタッフの負担を減らしながら手厚い見守りを続けるために、IoTによる見守りシステムを導入する施設が増えてきました。
最近では、防犯や事故防止の目的でIoT技術によるネットワークカメラを施設の出入口や共用部に設置、利用している施設は多いですが、居室などにも設置できればきめ細かい見守りができ、介護業務の支援になると考えられます。法的には、老人ホームの個室にカメラを設置することは入所者本人と介護スタッフの同意があれば問題ないとされており、カメラを通して各居室の様子を介護スタッフがスタッフステーションなどから一括して確認することができれば、スタッフの負担を減らすことができます。昨今は虐待防止の観点から、入所者の家族が居室へのカメラ設置を希望することもあるようです。

施設でのカメラによる見守りはこのように有用であるものの、一方で、大きな問題となるのが見守られる本人のプライバシーです。プライバシーを大切にしたい人はカメラによる見守りに抵抗があるでしょう。また、日常生活をカメラの「目」で見られていることを意識すると落ち着かないですし、ストレスになってしまいます。

センサー見守りでプライバシーへの配慮を

そこで、入所者のプライバシーにも配慮しながら、IoT見守りを可能にする方法として注目されているのがセンサーによる見守りシステム「いまイルモ」です。「いまイルモ」は人の動き(モーション)や温度、湿度、照度を計測する複合センサーで見守り対象者を見守る仕組みです。「いまイルモ」の各センサーがとらえた対象者やその環境の変化は数値や反応の有無として表示され、見守る側が確認します。したがって、人の様子や環境の変化をカメラのように画像や映像を見て確認するわけではないので、プライベートな空間である個室内の見守りでもプライバシーは確保されます。

「いまイルモ」の見守りシステムでは、見守る側からは各居室の状況をひと目で確認できるようすべての居室データの一斉表示も可能です。これなら、夜間など少人数体制の場合でもスタッフの目が届きやすくなるでしょう。また、「いまイルモ」の見守りデータは事務室などからの一括管理に加えて、スタッフが持つスマートフォンやタブレットで閲覧することもできます。このように「いまイルモ」を導入している施設なら、24時間いつでも、プライバシーに配慮した見守りが可能なのです。

ナースコールと連携でさらに安心

特別養護老人ホームや有料老人ホームではナースコールの設置が義務づけられていますが、「いまイルモ」はナースコールシステム「Vi-nurse(ビーナース)」と連携することが可能です。介護施設のナースコールは緊急時や介助が必要なときに入所者がスイッチを押して介護スタッフを呼び出すためのものですが、転倒やあまりにも急な体調変化の際はナースコールを押せないこともあるのではと不安に思う人もいるのではないでしょうか?

また、わざわざスタッフを呼び出すことを遠慮する人もいるでしょうし、トイレなどプライバシーにかかわる動作の介助の依頼は言い出しにくいものです。そうしたケースでも、ナースコール「Vi-nurse」と「いまイルモ」のセンサーが連動していれば、入所者に異変があったときはもちろん、ベッドからの起き上がりや離床などもセンサーが感知するので、すぐに声をかけたり駆けつけることができます。

見守りは介護の基本であり、施設で安心して暮らしていくための基盤となるものです。今後、見守り業務にIoTシステムを取り入れる施設が増えていくと考えられますが、見守りの方法や導入しているシステム設備は施設によりさまざまです。見守り方法や設備の違いは施設選びのポイントのひとつといえます。以上を参考にしていただければ幸いです。

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見守り支援システム「いまイルモ」

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