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孤独死の8割が男性? ニューノーマル時代の高齢者一人暮らしの課題

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コロナ禍で孤独死のリスクが増大?

新型コロナウイルス流行の収束が見えないまま、感染対策をしながらの生活が当たり前になろうとしています。
いわゆるニューノーマルの時代になったわけですが、感染すると重症化しやすいといわれていることから、高齢者がいるご家庭では特に気をつけていることと思われます。
その一方で、高齢社会でもある現代、高齢の単身世帯は増加傾向にあり、コロナ対策で外出や移動が制限されがちななか、離れて一人で暮らす高齢の家族のことが心配という人も少なくないでしょう。

高齢になると、ふだんは元気でも突然の体調不良や転倒などの家庭内事故が起きやすくなります。
そこへ、昨今は新型コロナ感染症の心配も加わりました。高齢者一人暮らしにともなう最悪のリスクは「孤独死」ですが、こんなときだからこそ、そのリスクを減らす取り組みが大切です。
そのひとつとして重要になるのが見守りです。
今回は、高齢者の孤独死の背景と、ニューノーマル時代の見守りについて考えます。

孤独死の多くが男性 その背景は

孤独死という言葉に法的な定義はありませんが、一般には、誰にもみとられずに一人きりで亡くなってしまうことをいいます。
特に、一人暮らしの高齢者が自宅内で死亡し、死後しばらく経ってから発見されるようなケースについてさすことが多く、いまや国全体の問題といえるでしょう。

最近、大阪府が行った調査によると、2017年に大阪市内では1100人が孤独死しており、そのうち、およそ80パーセントが独居の男性高齢者でした。
また、孤独死した男性高齢者は亡くなってから発見されるまでの経過日数が数日以上と長くなっていることもわかりました。
孤独死の発見が遅れた原因として考えられるのが、死亡した人が生前から人づきあいなどをあまりせずに社会から孤立ぎみであったということです。

さらに、2020年5月には東京の住宅で70代の一人暮らしの男性が孤独死していたケースも報道されています。この男性も孤立ぎみで、新型コロナウイルスに感染していたこともわかりました。
男性は友人には助けを求めたものの病院へ行くことは拒否、友人が濃厚接触者として自宅待機を余儀なくされている間に孤独死してしまったということです。
このようなケースは心が痛みますし、離れて一人で暮らす高齢男性の家族がいる人にとっては、多少なりとも、ショッキングな現実といえるかもしれません。
孤独死の背景には孤立があることがわかりますが、ここで注意したいのが、孤独死した人の非常に多くが「セルフネグレト」という状態におちいっていたといわれています。

いま、注意するべきセルフネグレトとは

セルフネグレトとは、どのようなものでしょうか? これは、自己放任ともいい、高齢者の生活するための能力やモチベーションが低下し、生活に必要な行動や活動ができなくなっている状態のことです。
具体的には、きちんと食事を取らない、食べ物やゴミを放置する、人との関わりや医療・介護・福祉サービスを受けるのを拒否するなどですが、これでは、本人の心身の健康や安全がリスクにさらされてしまいます。
不摂生で衛生的にも良くない状態ですから、そのまま放置しておくと、事故や、最悪は孤独死につながりかねません。

自分で自分をネグレクト(虐待の一種)してしまうようなものですが、なぜ、そのような状態におちいってしまうのでしょうか?
病気や同居する家族の死など、セルフネグレトにおちいる要因は人によってそれぞれですが、いずれも、心身が弱り外出の機会が減って、人との交流も途絶えていくことで、生活能力や意欲が衰えていくようです。
また、そうした状況では判断力も低下してしまい、セルフネグレトの状態にある本人はそのことを自覚できないため、生命のリスクにさらされていることに気づかずに自分から助けを求めないことが多いといいます。

したがって、セルフネグレトの状況を改善するには、周囲の人たちが気づいてあげるしかありません。
そのためには、また、セルフネグレトを防ぐためにも、重要になるのが見守りです。

ニューノーマル時代の高齢者見守り

しかしながら、コロナ禍のいま、よりいっそう一人暮らし高齢者の見守りが重要視されるものの、外出や移動、人との接触が制限され、家族や地域のコミュニティによる見守りがむずかしくなっています。
遠く離れて暮らしている場合は、より心配が大きくなるでしょう。
そこで、頼りにしたいのが、ITを使った見守りシステムです。

人感や温度、湿度、照度などの複合センサーを搭載した「いまイルモ」なら、遠く離れて暮らす家族を24時間見守ることができます。
元気で自立している高齢者の場合、プライバシーを大切にしたいという方も多いものですが、その点、「いまイルモ」はカメラではなくセンサーによる見守りです。
なので、見守り対象者が見られていることを意識することはありません。見守る側は、スマホやパソコンなどで、いつでもどこからでも、さりげなく見守り対象者の日常の様子を把握することが可能です。本体センサーをいつもいる居室に、子機センサーを玄関やトイレなどに設置すれば、温度や湿度などの生活環境の変化に加え、外出やトイレの使用頻度などを知ることができます。

ニューノーマルの時代では、高齢者の見守りが大きな課題です。プライバシーに配慮しながら、遠くからでも24時間見守ることができる見守りシステムの活用を考えてはいかがでしょうか。

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