関連ワード

認知症徘徊で介護疲れしないための対応とは

安否確認

認知症と徘徊の関係

認知症の症状として「徘徊」が起こることがあります。
認知症の症状は、大きく中核症状と周辺症状に分けられますが、このうち中核症状は脳細胞が減少することにより起こるもので、記憶や見当識、判断力の障害などがこれにあたります。
一方、周辺症状は中核症状をベースに本人の性格や生活環境、人間関係などが影響しあって起こるものです。周辺症状は、妄想や抑うつ、暴言・暴力などとしてあらわれますが、認知症徘徊はこれら周辺症状のひとつになります。

中核症状は認知症の人全般に共通してみられますが、徘徊などの周辺症状は人によって異なり、ほとんど起こらない人もいるようです。ある調査研究によると、徘徊をする人の認知症の重症度はさまざまで、多くはくり返す傾向にあり、徘徊は認知機能の障害度よりも歩行能力に関連することがわかってきました。
つまり、徘徊は軽度の認知症でも起こることもあれば、認知機能が大きく損なわれても歩行能力が保たれている限りは起こる可能性があるということです。

認知症徘徊の理由と介護疲れ

徘徊という言葉の本来の意味は「行く宛や目的もなく歩き回る」ことですが、認知症による徘徊の場合、実は、本人には理由があるといわれています。
例えば、「用を足したいが、トイレの場所がわからなくなり、家の中を徘徊する」、「現在住んでいる場所を認識できず、若い頃に住んでいた家に帰ろうとする」などといったものです。周囲の人には、こうした理由はわかりづらいため、徘徊は困った行動に見えてしまいます。
また、徘徊の理由がわかった上で本人を説得し、いったん出かけるのをやめさせたり、連れ戻したりしても、認知機能の衰えから当の本人はそのことを忘れて、また同じことをくり返すといったことが少なくありません。在宅で、このようなことがあれば、介護する側の負担は大きく、介護疲れの大きな要因となってしまいます。

近年、認知症高齢者が家の外に出てしまい、徘徊するうちに交通事故に巻き込まれたり、行方不明になって保護されても自ら身元を告げられず、数年後にようやく家族の元に帰れたといったケースも報告されています。
そのようなことを耳にすると、介護する側としては、なんとしても徘徊させないようにしようと思いがちです。
しかし、無理に外出を控えさせるのは、却って症状を悪化させることもあり、お互いストレスを募らせることになってしまいます。
では、どのように徘徊への対策をすればいいのでしょうか?

徘徊対策のカギは「見守り」

ここで、興味深いデータをご紹介します。
外出して行方がわからなくなった認知症高齢者の場合、自治体などによる「見守りネットワーク」に登録している人としていない人では発見までの時間が大きく異なることがわかったのです。
「見守りネットワーク」は、地域ごとに自治体や警察などが連携し、地元の高齢者の安否確認や行方不明になった際に迅速かつ安全に保護できるよう構築されるもので、多くの場合、事前登録制になっています。

平成27年度、愛知県下で行方不明になった高齢者のうち、見守りネットワークに登録している人の行方不明から発見までの平均時間はおよそ16時間、登録していない人は43時間でした。これは、大きな違いですね。また、行方不明に気づくのとネットワークへの連絡が早いほど、発見保護までの時間は短くなります。

このように、「見守りネットワーク」などへの登録も含め、高齢者を見守るシステムこそが徘徊対策のカギになるといえないでしょうか?
徘徊を大きなトラブルにしないためには、認知症の人に徘徊の恐れがあるとわかった場合は、事前に公的なネットワークに登録しておき、万一、一人で外出したときに迅速にそのネットワークに連絡できる体制をつくっておくことが大切です。それには認知症の人が出かけてしまった場合に、できるだけ早いうちに気づく必要があります。とはいえ、介護する人が24時間目を離さないようにするのは大きな負担であり、現実にはむずかしいものです。

そこで、家庭で使える見守りシステムに頼る方法もあります。
「いまイルモ」は、そうしたシステム製品のひとつで、センサーにより対象者を見守ります。
見守る側は、インターネットを介し、いつでもどこでもスマホやパソコンで見守り対象者の動きや環境を知ることができます。例えば、オプションのドアセンサーを玄関に設置しておけば、離れた場所からでも対象者が外出したことがわかり、徘徊対策になります。ここで、実際の利用者の声をご覧ください。

利用者の声

〜心にゆとりが持てて、眠る時間ができました〜

「いまイルモ」には本当に助けてもらいました。利用していなかったときの大変な介護生活から救ってくれました。
1人介護なので、夜の見守りが「いまイルモ」の導入で解消され、眠る時間ができました。それは大きかったです。徘徊も事前に防ぐことも、動きも把握でき、心にゆとりを持てました。本当にありがとうございました。こんな心強い味方はいませんでした。
知り合えて、利用させて頂けた事に感謝しております。

50代 女性

見守りシステムで徘徊と介護疲れを防ぐ

認知症による徘徊が起こる要因は、認知症の重症度など本人の個人的な特性よりも、むしろ家庭や地域などの環境によるものが大きいと考えられます。
徘徊は誰にでも起きる可能性がありますが、外出を無理に止めるのではなく、ふだんの生活環境を安全なものにしていくことが大切です。便利な見守りシステムを上手に使って、介護疲れの少ない徘徊対策を行っていただければと思います。


▼徘徊の原因? 見当識障害や実行機能障害って
▼認知症徘徊で介護疲れしないための対応とは 
▼徘徊を含むBPSDって 認知症に見られる周辺症状とは
▼認知症高齢者を行方不明者にさせないための徘徊対策とは 
▼認知症の徘徊対策はロボット介護も取り入れて効果的に 
▼認知症徘徊など行動変化の見守りがカギ 
▼高齢者にどうしてセンサー見守りが人気なのか! 
▼ICTを活用した単身高齢者あんしん見守り 
▼生活習慣の把握が高齢者見守りにつながる 
▼5Gってナニ?高齢者見守りはインターネットで進化
▼高齢者安否確認に欠かせないセンサー見守り 
▼高齢者見守り 国民生活センターの役割とは 
▼アクティブシニアから見守り介助まで 
▼後期高齢者アクティブな独居老人の見守りに課題 
▼高齢者の肺炎が増えているって、ホント? 
▼暖房に注意して高齢者の一人暮らしを安全に 
▼インフルエンザによる死亡者の多くが高齢者ってホント? 
▼お口の健康を保つことが認知症予防や健康長寿に 

その他のおすすめ記事

  • 高齢者にやさしい見守りの方法は? どうしてセンサー見守りが人気なのか!

  • 徘徊を含むBPSDって、なに? 認知症に見られる周辺症状とは

    徘徊を含むBPSDって、なに? 認知症に見られる周辺症状とは

見守り支援システム「いまイルモ」

キーワード