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今話題の若年性アルツハイマーとMCIについて考える

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高齢じゃなくても認知症に? 若年性アルツハイマーとは

高齢化が進むにつれ、認知症になる人も増加し続けています。いまや認知症は高齢社会特有の問題のようにも思えますが、実は、高齢者だけの病気ではなく、誰でも発症する可能性のある病気だそうです。特に、最近では「若年性アルツハイマー」という病気が話題になっているのをご存知でしょうか?

正式には「若年性アルツハイマー型認知症」と呼ばれ、若い世代に起きる認知症の一種であるということです。

ここで、少し、認知症とアルツハイマー病についてを調べてみましょう。認知症とは、ひとつの病気を指すのではなく、さまざまな病気が原因となって起こる、認知障害や異常行動のある状態のことで、原因疾患によってタイプ別に分類されるそうですが、「アルツハイマー」はその原因疾患のひとつにあたるものだということです。

アルツハイマー病は、脳全体に病気の原因となる物質が蓄積することにより脳が萎縮する病気で、記憶障害や見当識障害、身体機能の低下などが次第に進み、末期には寝たきりになるなど日常生活全般で介護が必要になる病気だと言われています。

日本の高齢者の認知症では、このアルツハイマー病によるものが最も多いといった統計もあり、このことからも、アルツハイマー病は主として高齢者に多い病気と言えるようですが、若い人でも発症する可能性があり、65歳以下の人がアルツハイマー病による認知症を発症した場合、若年性アルツハイマー型認知症と診断されています。

高齢者のアルツハイマー病との違いは

若年性アルツハイマーと高齢者のアルツハイマーとの違いはあるのでしょうか?
実のところ、若年性と高齢者のアルツハイマー型認知症の診断の基準に変わりはなく、異なるのは発症した年齢の違いだけのようです。年齢が違っても、症状に大きな差がないことになりますが、ひとつの違いとして、若い人の場合、初期の症状を見逃しやすいということがあげられるようです。

アルツハイマー型認知症のごく初期の症状には、もの忘れやものを置き忘れる・なくす、不安感を覚える、抑うつ状態になるといったものがあげられています。若年性アルツハイマーの場合、40歳後半から60歳前半にかけて発症する人が多いと言われていますが、この年代だと実際に仕事や家事をしている人が大半で、いわゆる働きざかりの年代ですね。

そうした人が、知人の名前が思い出せなかったり、書類をなくしたり、抑うつ状態になったりということがあっても、「認知症は高齢者がなるもの」といった思い込みがあれば、おそらく本人や周囲の人たちも認知症を疑うことはあまりないでしょう。ちょっとした仕事上のミスや「疲れていたから」などということで済ませてしまうかもしれません。 このようなことから、若年性アルツハイマーの場合は発症しても、初期症状に気づきにくいとされていますが、若年性に限らず、アルツハイマー型認知症の適切な治療やケアのためには早期発見が非常に重要なカギになります。

MCIの段階を見逃さない

アルツハイマー型認知症はいったん発症すると、人により進行のスピードは異なっても症状の進行を止めることはできないと言われてきました。
しかし、発症した人すべてが末期まで症状が進むわけではなく、近年では、適切に治療すれば進行もかなり遅らせることができるようです。発症しても、なるべく長い期間にわたって自立した生活をするためには、できるだけ早期に気づき、受診することをおすすめします。

認知症のごく初期の段階をMCI(軽度認知障害)と言いますが、この段階で治療につなげれば、症状を緩和できる可能性もあり、家族など周囲の介護負担を抑えることにもつながりそうですね。また、MCIの時期を長引かせることができれば、本人にとっても以前と大きく変わることのない生活の質をキープでき、周囲のサポートを受けながら仕事を続けられる人もいるようです。そのため、若年性アルツハイマーの場合は、特に早期の発見と治療が重要になると思われます。

しかし、上述のように本人も周囲も認知症を疑うことなく、うつ病などと思い込んだり、診断されてしまったりすることもあるようです。例えば、軽いうつだと思っていた50歳代のサラリーマンが健康診断で脳ドックを受けたところ、脳の萎縮がみつかり、アルツハイマー病によるMCIであることが判明したというケースもあったそうです。

若年性アルツハイマー初期のチェックポイント

若年性アルツハイマーを早期に発見するには、脳ドックの受診もひとつの選択肢ではありますが、MCIになると、微妙ですが以前になかった行動や性格の変化があらわれます。日常生活の中で、その変化を見逃さないようにすることも大切です。そのためには、次のようなことがチェックポイントになります。

・もの忘れが多くなった
・仕事や家事をする中で、これまでになかったようなミスをする
・口数が少なくなり、引きこもりがちになる
・不安そうで元気がない
・すぐにばれるようなウソをついたり、言い逃れをしたりする
・つじつまの合わない話をする
・これまでにはなかった軽はずみな行動をする
・趣味などへの関心がなくなる

以上をみると、「今までとは違う」ことが大きなポイントになることがわかります。これまでとは違う「本人(自分)らしくない」行動などの変化が気になったら、まずは医師に相談することをおすすめします。また、50歳を過ぎたら、1度は脳ドックを受けてみるのもよいのかもしれませんね。

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