関連ワード

高齢者安否確認で知っておきたい! 「Jアラート」ってどんなもの?

安否確認

Jアラートとは国が作った「全国瞬時警報システム」

テレビのニュースなどを通して最近よく耳にする「Jアラート」。周辺国のミサイル問題にともない、にわかに話題に上るようになった感がありますが、いったいどのようなものなのでしょうか?

実はJアラートとは通称で、正式名称は「全国瞬時警報システム」といいます。大きな自然災害や弾道ミサイルの発射など、緊急に対処しなくてはならない不測の事態が発生した場合に、ただちに政府から直接国民へ情報を知らせるシステムです。したがって、ミサイルだけではなく津波や地震情報、大雨・洪水などの気象情報もJアラートによって通知されます。

その通知方法は、屋外の防災無線のスピーカーやケーブルテレビをはじめ、対象となる地域の住民の携帯電話やスマートフォンへのメール送付など、あらゆる通信手段を使ったものとなっています。近年の携帯電話とスマートフォンの普及率を考えると、携帯電話・スマートフォンは緊急時にも手放せないものといえます。

とはいえ、携帯電話やスマートフォンを持っていれば、誰でも自動的にJアラートの通知を受け取れるわけではありません。機種によっては、Jアラートに対応していなかったり、受信するには設定が必要なものがあります。自分の使っている機種がJアラートに対応しているかどうかわからない場合は、通信事業者のホームページや販売店などで確認しておきましょう。

緊急時の高齢者安否確認方法を知っておこう

Jアラートは災害や有事の際に避難などのすみやかな対処をうながすものですが、緊急事態は自宅に家族全員が揃っているときに起きるとは限りません。離れて暮らす家族がいる場合もあるでしょう。むしろ、家族バラバラに避難することになったり、外出や別居している家族が被災するという可能性も想定しておくべきです。

加えて、災害が発生した地域では通信が集中し、固定電話および携帯電話、携帯メールがつながりにくくなることがあります。特に高齢の家族と離れて暮らしている場合は、高齢者にも使いやすい安否確認方法を考えておきましょう。そこで、知っておきたいのが「災害用伝言ダイヤル(171)」と「災害用伝言板(web171)」です。

家族で決めておこう! 災害用伝言ダイヤル/伝言板の使い方

災害用伝言ダイヤルとは、災害が発生し通話がつながりにくくなった場合に、被災地にいる人の電話番号をキーにして伝言を録音、保管するサービスです。NTTコミュニケーションズにより提供されているもので、NTT加入の電話や公衆電話、他社キャリアの携帯電話、PHSからも利用できます。その使い方ですが、伝言の録音・再生(聞く)ともに「171」をダイヤルすれば、ガイダンス音声が流れますので、それにしたがって簡単な操作で録音や再生ができます。

また、災害用伝言板も同様にNTTコミュニケーションズにより提供されているサービスで、こちらはインターネットを経由して、パソコンやスマートフォン、携帯電話でアクセスできます。専用のホームページから利用登録をし、利用者の電話番号をキーにして安否情報や伝言を書き込んだり、確認することができます。

さらに、災害用伝言ダイヤルと災害用伝言板は相互に連携しています。災害用伝言ダイヤルに録音された伝言を災害用伝言板で音声ファイルとして再生したり、災害用伝言板に登録された文字データの伝言を災害用伝言ダイヤルで音声として確認することが可能です。

パソコンやスマートフォンは苦手という高齢者の方も多いですが、災害用伝言ダイヤルなら、使い慣れた電話で利用できます。高齢者の安否確認に向いているので、高齢の家族にはぜひ知らせておきましょう。

災害用伝言ダイヤルと災害用伝言板はともに、災害に備えて事前に体験利用することができます(詳しくはNTT東日本/西日本のホームページまで)。時間のあるときに家族でどのように使うか相談しておくといいでしょう。

万が一「もしもミサイルが飛んできたら?」の基本対応

安否確認の方法を家族で共有しておくことも大切ですが、緊急時に最も大切なことは身の安全を確保することです。緊急時に自分の身を守る方法について、家族、特に高齢者にはしっかりと伝えておくことが大切です。

ミサイル危機といった有事はあってほしくないものですが、念のために基本対応を知っておきましょう。弾道ミサイルが落下する可能性がある場合は、Jアラートによる緊急メッセージが流れますが、そのときは落ち着いて次のように行動してください。

屋外にいる場合は、できるだけ頑丈な建物や地下に避難します。建物がなければ、物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守ります。屋内にいる場合は、窓から離れ、できれば窓のない部屋に移動しましょう。

この他にも、災害時の避難場所など事前に確認しておきたいものです。地元の自治体のホームページでチェックしておきましょう。

いざというときの安否確認の方法は多いほうがいい

緊急時には外出中や離れて暮らす家族の安否をできるだけ早く確認できるように、また通信環境の混乱に備え、安否確認の方法は複数あった方が安心です。災害用伝言ダイヤルなどに加え、若い世代であればSNSの利用なども考えられますが、ネットやモバイル通信が生きていれば、ITによる見守りシステムも高齢者の安否確認に有効な手段です。

例えば、センサーを搭載した「いまイルモ」は離れて暮らす家族の様子や異変を見守る側のスマホやパソコンに伝えてくれます。日ごろから24時間の見守りができるので、緊急事態をいち早く知ることができます。

▼高齢者安否確認、自治体の取り組み 
▼高齢者安否確認、民間の取り組み 
▼世界の高齢者安否確認 
▼災害時の高齢者安否確認 
▼ベネチア水没 地球温暖化による水害と高齢者見守りを考える 
▼新型コロナウィルスに警鐘 SARSの経験から学ぶ高齢者の予防対策
▼高齢者安否確認、プライバシーにも配慮 
▼高齢者安否確認とJアラート 
▼独居老人だけじゃない! 安否確認システムが守る! 
▼高齢者の安否確認宅配業者と自治体がコラボ 
▼高齢者安否確認 火災による死者の7割が高齢者 
▼自助と共助が決め手? 災害時の高齢者安否確認 
▼高齢者安否確認に欠かせない熱中症対策センサー
▼老人ホームとサ高住の違い 安否確認の視点で考える 
▼高齢者安否確認見守りロボットへの期待 
▼ICTを活用した単身高齢者あんしん見守り(福岡市) 

その他のおすすめ記事

  • 災害時にも安心 高齢者安否確認システムの基本を知ろう

  • 一人暮らし高齢者と認知症リスク 早期発見に安否確認システムが役立つ!

    一人暮らし高齢者と認知症リスク 早期発見に安否確認システムが役立つ!

見守り支援システム「いまイルモ」

キーワード