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脳梗塞に気付かない? 無症候性(隠れ)脳梗塞とは?

高齢者問題

高齢者だけじゃない! 気づかない間に脳梗塞?

超高齢社会のいま、よく話題になる病気のひとつに脳梗塞があります。
脳梗塞は、脳卒中や脳血管性認知症の原因にもなるため、高齢者にとって避けたいものです。脳梗塞になると、左右の半身マヒや言語障害などの症状が起こることが一般的にも知られるようになりました。これに加えて、近年、こうした症状が見られないのに脳では梗塞が起きている「無症候性脳梗塞」の事例が多く報告されるようになっています。

無症候性脳梗塞は「隠れ脳梗塞」とも呼ばれ、その名称通り、脳梗塞特有の症状があらわれないのが大きな特徴ですが、もうひとつ注目するべき点があります。それは、高齢者だけではなく、若い世代にも発症例が見られることです。ある報告によると、脳ドック受診者を年代別に調べたところ、70歳代の約3割、60歳代の約2割、50歳代の約1割の人に無症候性脳梗塞がありました。40歳代で発症する人もいます。

症状がないとされる無症候性脳梗塞も将来は本格的な脳梗塞や脳卒中につながる可能性があります。また、上のデータを見ると、脳梗塞は高齢者だけの病気ではないといえます。つまり若い世代でも脳梗塞への注意や予防が必要だということです。無症候性脳梗塞とはどのようなものか、どう注意し予防していけばいいか、お話しします。

そもそも脳梗塞とは、どんな病気か

ここで、そもそも脳梗塞とはどのような病気か確認しておきましょう。
脳梗塞は、脳の血管が詰まってじゅうぶんな血液を送れなくなることで、必要な酸素や栄養が届かないために、脳の組織が部分的に壊死してしまう病気です。脳の血管の詰まりの原因によって、脳梗塞は二つのタイプに分けられます。
動脈硬化により脳の血管が細くなって詰まってしまう「脳血栓症」と、心臓内でできた血栓が血管を流れるうちに詰まる「脳塞栓症」です。このうち、脳血栓症の原因となり得る動脈硬化は加齢により進むものですが、高血圧や糖尿病、脂血異常症があると進行しやすいといわれています。

脳梗塞では、壊死が発生する部分や程度によって、出現する症状が異なります。
代表的な症状には、突然手足の力が抜ける、片方の手足がしびれる、言葉が理解できない・出てこなくなる、めまい、ものがブレて見える、などがあります。
このような症状が一つだけ、あるいは複数の症状が重なることもあり、また一過性の場合もあるので、注意が必要です。

脳梗塞は死にいたる可能性のある病気ですが、効果的な治療を受けるには何よりも早期発見・早期治療が欠かせません。疑わしい症状があらわれたときには、ただちに救急車で脳梗塞の専門病院を受診することが大切です。

症状の出ない脳梗塞とは、どんなもの?

では、無症候性脳梗塞とは、どのようなものでしょうか?
上記のような症状が出る脳梗塞は、脳の太い血管が詰まって起きるのに対し、無症候性脳梗塞は脳の細い血管が詰まって起こります。
詰まるのが血管の先の細い部分なので、脳の組織に大きな影響がなく、症状もあらわれないのです。これは、いわゆる「小さな脳梗塞」で、近年、CT(コンピュータ断層撮影装置)やMRI(核磁気共鳴画像法)などの画像診断技術の進歩により、みつかるようになりました。
また、症状がないことから、無症候性脳梗塞の診断は、やはり脳ドックなどでCTやMRI検査を受けるしかありません。

症状がないとはいえ、無症候性脳梗塞には将来、本格的な脳梗塞や脳卒中を引き起こすリスクが潜んでいます。
無症候性脳梗塞のある人はない人に比べて、本格的な脳梗塞や脳卒中を起こす可能性が非常に高いといわれています。さらに、小さな脳梗塞が増えれば、脳血管性認知症を発症する恐れもあります。したがって、無症候性脳梗塞の予防は、脳梗塞や脳卒中、認知症の予防にもつながるのです。

万一、無症候性脳梗塞と診断された場合はリスクを高めないよう生活習慣を見直すことが欠かせません。
そのためには、また、予防のためにも、無症候性脳梗塞の危険因子を知っておくことが大切です。

無症候性脳梗塞の危険因子を知ろう

無症候性脳梗塞の発生の危険性を高める因子には、次のようなものがあります。

・加齢
・高血圧
・糖尿病
・脂質異常症
・慢性腎臓病
・肥満
・喫煙
・大量の飲酒
・運動不足
・過労
・ストレス
・家族歴

このうち、最大の危険因子とされるのが、動脈硬化を引き起こす高血圧です。
糖尿病や脂質異常症の人も無症候性脳梗塞になりやすいといわれています。逆にいえば、無症候性脳梗塞の背景には、高血圧、糖尿病、脂質異常症という代表的な生活習慣病があることが多く、これらの病気の人に無症候性脳梗塞が認められた場合の治療は、その病気のコントロールが中心になります。

他の危険因子をみると、加齢と家族歴以外は生活習慣に関するものです。無症候性脳梗塞を起こさないためには、生活習慣病の予防を含め、健康的な生活が何より大事ということです。

60歳代の5人に1人、50歳代の10人に1人にあるとされる無症候性脳梗塞。
もし、診断された場合は、症状がなくても「脳梗塞」ですから、心配になって当然です。しかし、単に不安を募らせるのではなく、これまでの生活習慣を見直す機会ととらえ、医師と相談の上、将来のリスクを減らしていきたいものです。

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